海の幸は誰のもの？
【法律歳時記】レジャーを台無しにしないための法律相談
Q 泳ぎに行った海で、ウニを発見！海は誰のものでもないし、たくさん採ってみんなで食べたけど、問題ある？
「海に関する法律には漁業法というものがあり、その漁業法の中で認められている漁業権というものがあります。
漁業権とは、簡単にいうと『漁業を行う権利』のことですが、法律的に説明をすると、一定の水面において、特定の漁業を一定の期間独占的に行う権利のことを言います。漁業権は、都道府県知事に申請して免許を受けることによって設定され、基本的に一般の人には漁業権はありません。
一定地区の漁業者が一定の水面を共同に利用して漁業を営む権利を共同漁業権といい、海岸線に沿った沿岸域のほとんどに設定されています。共同漁業権は、藻類、貝類の他に、伊勢エビ、ウニ、なまこ、たこ等を対象としており、例えば許可なくウニを採った場合、漁業権侵害となります。そして、漁業権を侵害した場合、20万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
もっとも、個人で楽しむレベルであれば黙認されている状態であることが多いです。ただ、違法行為には間違いありませんので、各都道府県や漁業組合などに、電話などで確認されることをお勧めします。」（同弁護士）
